お役立ち情報
column
工場・倉庫・事務所の新築や建替えを進めるうえで、スケジュールを立てることは非常に重要です。
まず完成時期というゴールを設定し、そこから逆算して「いつ、何を、どのように進めていくのか」を明確にしておくことで、建築計画をスムーズに進めやすくなります。
特に工場や倉庫、事務所などの事業用建築では、住宅と比較して建物の規模が大きく、設計や施工だけでなく、行政との協議や各種申請などにも時間が必要です。
今回は、静岡県で工場・倉庫・事務所の建築をご検討されている方に向けて、建物が完成するまでの一般的な流れと、スケジュールを考える際のポイントについてご紹介します。
設計事務所に工場・倉庫・事務所などの設計・監理をご依頼いただく場合、一般的には以下のような流れで建築計画を進めていきます。
設計事務所の選定
↓
設計事務所への依頼
↓
設計監理契約の締結
↓
基本設計
↓
概算総事業費の算出
↓
実施設計
↓
建築確認申請・各種届出
↓
施工会社の選定
↓
工事請負契約の締結
↓
地鎮祭・工事着工
↓
工事監理・各種検査
↓
建物の引き渡し
もちろん、建物の規模や用途、敷地条件などによって、業務の順番が前後したり、複数の工程を並行して進めたりする場合もあります。
しかし、大きな流れとしては、設計を行ってすぐに工事へ進めるわけではなく、基本設計や実施設計、建築確認申請、施工会社の選定など、さまざまな工程を経て工事着工となります。
住宅の場合でも、設計監理のご依頼をいただいてから建物を引き渡すまでには、通常1年強、計画によっては2年ほどかかるケースがあります。
工場や倉庫、事務所などの場合は、住宅よりも規模が大きくなることが多いため、それに伴って設計・申請・施工に必要な期間も長くなる傾向があります。
一例として、当社がこれまで手掛けた中で最大規模となる延床面積約6万㎡、工事費約150億円の事務所+工場では、当初の計画から建物が完成するまでに約5年を要しました。
もちろん、すべての工場や倉庫でこれほど長い期間が必要になるわけではありません。
一方で、「来年工場を稼働したい」「○月までに新しい倉庫を完成させたい」と考えていても、建物の規模や土地の条件によっては、希望するスケジュールで進めることが難しい場合があります。
だからこそ、工場・倉庫・事務所の建築は、できるだけ早い段階から専門家へ相談することが重要です。
工場や倉庫、事務所の新築をご検討されているお客様から、
「工事費は今後安くなりますか?」
というご質問をいただくことがあります。
建築計画では工事費が大きな投資となるため、「もう少し待てば建築費が下がるのではないか」と考えられるのも当然です。
しかし、建設業界を取り巻く環境を考えると、建築費が大幅に下がることを前提として事業計画を立てることはおすすめできません。
そのため、工場や倉庫が必要であることが明確なのであれば、建築費が下がることを待ち続けるよりも、早い段階から計画を開始し、予算やスケジュールを具体化していくことが重要だと考えています。
「できるだけ早く完成させたい」というご要望をいただくことは少なくありません。
しかし、工場や倉庫などの建物は、規模や敷地によって設計監理業務以外にもさまざまな手続きが必要になる可能性があります。
例えば、
などです。
特に工場や倉庫の場合、広い敷地を必要とするケースも多く、土地の条件によっては建物の設計を始める前の段階から、行政との協議や各種手続きを進めなければならない場合があります。
そのため、建物の設計期間と工事期間だけを見て完成時期を決めてしまうと、想定以上にスケジュールが延びてしまう可能性があります。
工場や倉庫、事務所を早く完成させたいからといって、最初から余裕のない「ギリギリ」の工程を組むことには注意が必要です。
建築計画では、当初想定していなかった条件が途中で判明したり、行政協議や申請に予定以上の時間を要したりするケースがあります。
そのような状況で余裕のない工程を組んでいると、一つの工程が遅れただけでも、その後の設計・施工スケジュール全体に影響が及ぶ可能性があります。
さらに工期が延びれば、新工場の稼働開始時期や既存施設からの移転スケジュールにも影響し、結果として追加費用や機会損失につながることも考えられます。
だからこそ、「一日でも早く完成させる」ことだけを考えるのではなく、想定されるリスクや必要な手続きまで含めて、現実的かつ余裕を持った工程を組むことが大切です。
工場・倉庫・事務所の建築スケジュールは、発注者だけで決められるものではありません。
設計事務所をはじめ、行政や施工会社など、建築に関わるさまざまな専門家と相談しながら計画していく必要があります。
「いつまでに建物を完成させたいのか」
「いつから新しい工場を稼働させたいのか」
「現在の工場・倉庫からいつ移転したいのか」
といった事業上のゴールから逆算し、設計・申請・施工に必要な期間を整理していくことが重要です。
良い建物をつくるためには、設計や施工の品質だけではなく、適切なスケジュールを組み、それを確実に実行していくことも重要な要素の一つです。
静岡県で工場・倉庫・事務所の新築や建替えをご検討されている方は、「まだ具体的な計画が決まっていない」という段階でも、ぜひ早めに設計事務所へご相談ください。
建築予定地や建物の用途・規模、希望する完成時期などを整理することで、建築計画全体のスケジュールが見えやすくなります。
今後も、工場・倉庫・事務所建築のスケジュールについて、具体的な事例などを交えながらご紹介していきます。